電信を始めよう!55歳からでもなんとかなった。電信でCQ POTAを出せるようになるまで
電信(CW)をやっている人は、アマチュア無線を長く楽しむ傾向にあるようです。
私は、55歳から電信を一から学び始めて約8年、今では一番好きなモードになりました。
POTAの公園から電信でCQを出すことがメインのアクティビティとなり、2025年の交信は80%以上が電信です。
電信の交信で得られる高揚感が、アマチュア無線を続けていく大きなモチベーションになっていますので、多くの方が電信を始めるきっかけになればと思い、私の経験を中心に紹介します。

目次
電信の魅力
電信の魅力とは?
なぜ、音声による通信より敷居の高い電信を、多くの人が楽しんでいるのでしょうか。
私の場合は次の通りです。
ノイズに強く、比較的小さな設備でも、遠方との交信が可能
固定シャックがほぼいつも激しいノイズでおおわれており、SSBでの通信を楽しみにくい環境です。
開局当時、結構絶望したのですが、これがノイズに強い電信を習得しようという、強いきっかけになりました。

また、アマチュア無線を始めたのは、海外と交信したかったからですが、
アパマンハムなので、固定シャックには小さなアンテナしか設置できません。
出せるパワーも限られます。
この条件でも海外と交信するには、電信の習得が必須です。
微弱モードのJT-65と、移動運用でSSBを楽しみながら、
ノイズに強く、小さな設備でも遠方との交信が可能な電信の習得に向けて、開局後すぐに練習を始めました。
電信を練習した方法
まずは試験のため、合調法でコードを習得していました。
合格後、受信の習得に時間がかかるので、アプリを使った受信練習を中心に取り組み、
受信練習の合間にパドルで送信の練習を繰り返しました。
コードを覚える
無線従事者免許試験対策として、合調法でコードを覚えました。
周りで聞いても、合調法で覚えた人が多い印象ですが、スピードを上げるにはあまりお勧めではないようです。
コッホ法が、その後のスピード向上などにも有効と言われているので、
これから取り組む人はこちらの方が良いのかもしれません。
受信練習
もっと速いコードをもっと確実に受信できるようになりたい。
モールス信号の受信は、才能には関係なく、練習すれば練習するほど上達するといわれています。
とにかく練習するしかないということですね。
アプリを活用
私は、最初、CQ出版社のCQ Morse CDを聞き、その後はアプリCWFreakで聞き取りの練習をしてきました。
他にも、いろいろなアプリがありますが、CQ誌などでよく紹介されているのがDitDar アプリです。これはお勧めです。
できるだけ毎日、15分程度でいいので、続けるとよいと言われています。
また、せっかく相手が応答してくれているのに気づかない、ということが無いように、
少々スピードが速くても、自分のコールサインは確実に聞き取れるようにしておきましょう。
DitDah Apps
DitDah Appsサイト(https://ditdah.jp/ditdah-apps/)には、
インストール無しで利用できるモールス練習アプリがいくつか登録されています。
- モールス練習帳:暗語、英単語、和文などのモールス受信練習
- DitDah Runner:コールサイン、欧文、モールス符号の早聞き、タイピング練習
- DitDah Head Copy Trainer:ヘッドコピーの基礎練習。欧文和文。英単語、人名、ランダム
モールス練習帳で始めて、コードを一通り受信できるようにし、
DitDah Runnerでコールサインの受信練習がお勧め。
交信時は、受信と同時にパソコンでキーボード入力することが多いので、その練習にもなります。
スマホで、どこででも練習できるのもいいですね。
今は和文の練習で、モールス練習帳を使っています。
送信練習
過去に交信したログのコールサインを順に見ながら、キーを叩く練習を繰り返しました。
目でコールサインを追いながら打ち、リグから聞こえてくるトーンを聞く。
このプロセスは受信練習にもなるようで、非常に有効だそうです。
さあ、交信デビュー
何回か聞きながらでもコールサインが受信できるようになり、相手のコールサインを打てるようになったら、
交信で経験を積んでいく準備ができたと考えて、電波を出し、実際に交信してみました。
交信の準備
最初はキーワードを覚えていませんし、覚えていても交信中はやはり緊張するので、忘れることもしばしば。
定型文や決まったワードをカードに記入して傍らに置き、見ながら打てるようにしていました。

あらためてカードを見てみると、今、よく送信しているフレーズが記載されています。
599BKの局、移動運用の局を呼ぶ
さあ、いよいよ、電信の電波を出して、交信です。
移動運用している局は、ほとんど同じパターンで交信を繰り返すことが多いので、交信がシンプル。
経験を積むのに最適です。
599BKの交信の実際
例えば次のようなパターンがよく使われると思います。
(移動局)CQ CQ POTA de JS2AZO/2 JS2AZO/2 JP1922 et JCC 2029 pse K
(コールする局)JA1***
(移動局)JA1*** GM UR 599 BK
(コールする局)GM UR 599 TU
(移動局)TU de JS2AZO/2 K
移動局はパターンをあまり変えずに繰り返すので、安心です。
移動運用している局、もしくは同じパターンで繰り返している局をコールして、経験を積んでいきましょう。
もし、BK GM UR 599 TUのあとに、何か送信されて内容がわからなくても(今でもよくあります)、
慌てることなく、例えばCU TU や 73 TU と打って終了しましょう。
相手もわかってくれると思いますので、気にする必要はありません。
コンテストに出る
コンテストも、シンプルで同じパターンの交信を繰り返しますので、入門にお勧めです。
スピードが速いことと、コンテストナンバーを送受信する必要があるので、
移動運用局をコールするのに比べ、少しハードルが上がります。
11月に行われたCQ World-Wide DX Contest(★https://cqww.com/index.htm)の例です。
(CQ局)CQ WW test KH6* K
(コール局)JS2AZO
(CQ局)JS2AZO 599 31
(コール局)599 25 TU
(CQ局)TU KH6*
599の後に送る31や25がコンテストナンバーです。
CQ WW DXでは、コンテストナンバーが固定ですが、
交信ごとにカウントアップする番号など、変化する場合もあります。
コンテストナンバーが固定のコンテストを選べば、楽です。
交信のスピードは速いですが、相手のコールサインが取れるまで何度も聞けば何とかなります。
実戦の受信練習にもなりますね。
コンテストでは、アパマンハムの小さな設備が出す電波でも、
コールされたら必死に受信して交信しようという姿勢で臨んでくれる局が多いと思います。
また、大きなアンテナと高出力の設備で参戦する局が多いので、
普段なかなか難しい、海外の局とも交信できるチャンスです。
CQWWなど、メジャーなコンテストには参加して、海外との交信を狙うようにしています。
レベルアップ
少しずつ交信に慣れてきたら、どんどんレベルアップしていきましょう。
電信には、能力を高めていく余地が、無限にあります。
CQを出す
CQを出すと、スリリングな体験ができます。
- パイルアップでは、自分がコントロールして、交信を進めていく醍醐味を味わえる
- 短時間で多くの局と交信できる
- 効率的に、送受信、交信の能力向上が期待できる
ただ、CQを出すまでの敷居は高かったのを覚えています。
コールサインが取れなかったらどうしよう。
パイルアップをコントロールできるか?
スムーズに順番に交信していけるだろうか。
もたもたすると、恥ずかしい。
など不安がたくさんありました。
一番良い方法は、とにかくCQを出してみて慣れることですが、
その前に、アプリを使って練習しておくのも有効です。
Morse Runnerは、コンテストの交信練習ができる優れたアプリです。
アプリがQSBやノイズ、混信などの様々な条件下でコールしてくれるので、実戦に即した練習になります。
激しいパイルアップの状況も作ってくれます。
CQを出してコールされる際の練習に、最適です。
移動運用でCQを出せば、多くの局からコールされます。
複数の局から同時にコールされる中、コールサインを聞き取り、
交信をどんどん進めていく醍醐味が大好きで、
いつも移動運用に出ています。
ヘッドコピー
モールス信号を聞くと、アルファベットが頭の中に映像として浮かび、記憶する。
こんな芸当をできる人が、たくさんいらっしゃるようです。
これがやりたいのですが、全然できません。
せめてコールサインをヘッドコピーできるようになりたい。
いつか、この境地に到達できるよう、先ほど紹介したDitDah Head Copy Trainerで練習しています。
まだまだ時間が、かかりそうです笑。
電信はやはり楽しい
交信できた時の達成感が大きい
電信による交信が、音声やFT8の交信より、大きな達成感を感じます。
- 交信できるようになるまで練習を繰り返してきた背景
- 頭の中で受信コードを解釈して理解し、送信する内容をコードに変換してキーを使って送信する行為が、いかにも通信しているという感覚
このようなことで交信による達成感、喜びを強く感じるのだろうと思います。
電信をやる人はアマチュア無線を長く楽しむことができるのでしょう。
学ぶことがたくさんある
欧文の電信を中心に移動運用で楽しんでいますが、まだまだやりたいことがたくさんあります。
アプリや交信を通じて、挑戦したいと思います。
- 送受信、特に受信のスピード向上
- 和文の習得と交信
- 欧文のラグチュー
- ヘッドコピー
より多くの人が電信に取り組み、もっともっと盛り上がって、
交信を楽しめればいいなと切に願います。
DE JS2AZO
HPE CU AGN SN.
GL 73 & 88.
